どすけべ備忘録

思いついたことを脳直で書く

浪費図鑑を読んで

 

どすけべです。

 

BOYS AND MENの新曲「帆を上げろ!」のリリース期間も終わり、メンバーとオタクたちが全国各地で帆を上げまくった健闘も届かず、ウィークリーは2位という結果に。

大帝国・48Gの前にはなす術がなかったということでしょうか。

次々に上がる、デイリー1位です!のメンバーの喜び動画、ウィークリー2位でした応援ありがとうございましたのメンバーのテンションだだ下がり動画。

集計週に毎日一喜一憂するメンバーの様子や、がちゃがちゃしてるオタクを見たり、そして私が足を運べるリリースイベントが全て終了したことにより賢者タイムも通り過ぎ、今どうしたらいいのかわからない心境です。

私の帆上げ活動は実質7月に集中していたこともあって、短期間に濃い推し事をこなすと反動がすごい。そしてまだ取りに行けてないCDが若干ある。

 

前置きが長くなりましたがここからが本題。

タイトルの通り、かねてよりTwitterで話題になっていた劇団雌猫さんの同人誌を書籍化した『浪費図鑑』を購入、そして読んでいる途中です。

表紙を囲う、何かに浪費している女たちの楽し気な様子。

とても好感が持てたのは、その彼女たちの身なりがジャンルに合わせてきちんと整えられていること。

やっぱりどこへ行くにも身なりを整えることから始めないとですよね。実際BOYS AND MENの現場に行くとそれは外に出る格好か?という人がいます。

寝間着みたいな服はまだ序の口

お前いつも同じ服着てんな?(認知もらうための作戦という可能性もあり)

化粧という概念のない成人女性

みんな恥ずかしくないの?

最近見てびっくりしたのは、苔を腐らせたような汚い髪色の女子高生(たぶん)

夏休みデビュー中なのかな?若いねえ…でもきたねえな…

話が逸れました。これではただのオタクの悪口になってしまう。

そんな表紙がまず素敵でしたよ、という話。

そして中身はなかなかハード。溶かしている額が尋常じゃない。

寄稿している方々の文章がおよそ4~5ページほど、とても読みやすく簡潔な中にハードな浪費エピソードが詰められている。

浪費にもいろいろあって、おっかけ活動やグッズ収集など他人にかける浪費と自己のためにかける浪費があったのが面白い。

自己にかけるお金は「自己投資」とすれば浪費に聞こえないのが不思議で、行き過ぎると「浪費」に変わるのは読んでいて興味深かった。

いろんなジャンルの浪費女たちの話がいちいちおもしろく、読んでるうちに自分がいろんなタイプの浪費女に少しずつ重なっている「ハイブリッド浪費女」に思えてきたので、遍歴とその時々の傾向をまとめてみる。

 

まず私のオタクの出発点は、中学1年生。

深夜に放送されていた声優さんのラジオ番組がきっかけで、声優沼そしてアニメにハマった。

とはいえ、中学生当時の私のお小遣いは1000円。

楽しむ手段は、公立図書館で貸し出されていた声優グランプリ(雑誌)と毎週のラジオで十分だった。

極力無料で得られるわずかなもので満足できる楽しみ方を覚えているので、この後現在まで何かと平行して声優沼にはずっといるので目立った浪費をしたことはないはず。

転機は大学生の頃。

身辺の事情がいろいろあり、とても苦しい時期だった私は何かの拠り所を探していたと思う。

 当時「仮面ライダー電王」が放送されていて、それを見て佐藤健にドハマり。

声優沼も浅瀬の時期だったので鈴村健一の名前をクレジットで見た時は「アニメチックな仮面ライダーなんだなあ」と思ってた記憶がある。

でも実は佐藤健がきっかけではない。

同時期に放送されていた電王の陰に隠れていた「獣拳戦隊ゲキレンジャー

こちらが本当の転機。

佐藤健の強烈すぎるオタクたちにドン引いてしまった私は逃げるようにゲキレンジャーへ。そこで見た黒獅子理央に、演じていた荒木宏文に心を奪われた。

なんだこの美しくて儚い男性は…

そこからは早くて、インターネットで過去の経歴を検索。

テニミュ出身

D-BOYS

他にもいろいろな情報が次から次に手に入り、知識量はどんどん増えた。

そんな折、太秦映画村で公開ロケを行うとの情報を手に入れ、授業そっちのけにして太秦へ向かった。

そこにいたのは、休憩中に小さい子供と笑顔で戯れる理央様じゃない、あらやん(荒木宏文の愛称)だった。

関西弁を全開にしながらにこにこと、虎ロープを挟んで子供と遊ぶ あらやん。

それを眺めるどすけべ。完堕ちしないわけがなかった。

今まで見られなかったものを初めて見た瞬間、その空気に触れた瞬間、作中の言葉を引用すると新規スチル。しかもそこそこレア。その場にはあらやんと子供と私しかいなかったからだ。

ゲキレンジャーの放送が終了してからも、「戦隊バブル」と勝手に読んでいる、戦隊出身者という看板を背負いながら仕事が出来る時期には、もうすでにバイト代が右から左に流れていく生活をしていた。

やれることは微々たることだけど、この労働があらやんに繋がるなら!!そう思いながら懸命にアルバイトにいそしんでいました。

舞台もイベントも東京ばかりだったので毎月のように遠征。

「どすけべちゃんまた東京?」と言われ続けても、仕事をして、輝いている推しを見るのはとても楽しかった。

特撮バブル期特有の特定のオタクにだけ需要があるB級映画のイベントにも足を運んだ。「クソつまらなかったです(超意訳)」と正直にアンケ用紙に書いたのに、後日サイン入り生写真が届いたこともあった。

でも、事務所のナベプロが囲ってる仕事や、特定のオタクにしか響かないようなヌルい身内仕事ばっかりで、外部と関わる仕事はほとんどなかった。

この人はこれでいいの?この人今後ちゃんとした俳優として食っていける?

と疑念が浮かび始めた時期に、またアニメ・声優沼が深くなってきた。

熱の引きはじめと同時に部屋にある荒木宏文のグッズや雑誌の数々と、ほぼ0円になっている通帳を見て

「私は何をやっているのだろう…」

と信じられないほどむなしくなり、全てを売り払った。

バブルも終わりかけだったから買値は低く、約2年をかけたそれらは全部で10960円だった。

ハマっていたとはいえ、所詮は学生のバイト代で賄えるほどしか無理だったので、交通費と舞台公演1回分、映画代、イベントのチケット代、宿泊費くらいである。

プレゼントはさすがにできなかった。

その後大学を卒業するまではローコストに在宅でアニオタ声オタを楽しんでいた。

アニメなら毎週無料で見られるし、声優さんなら毎週無料でラジオを聴けるし、お金をかけずこんなに楽しいのは最高だな!!と思っていた。

本当の問題は社会人になってからだった。

まず、自由になるお金が学生のころよりは増えた。

カレンダー通り休みになる会社に勤めていたので、土日は自由が利く

ただ、先の「荒木ドハマり破産事件」があるため親が外泊にいい顔をしなかったので日帰り→自然と新幹線往復になる→交通費が嵩む。

地元の近くに来るときだけ行ければいいやと思ってたイベントも、首都圏でしか開催されないなら行きたい!

行けなかったあのイベントが製品版として発売されます!→Amazonなら最大26%オフ!

イベント→製品版→イベントと時差で細かく繋がり続けていたのでずっと細かく何かを買い続けることになり、いつも金欠状態。

当時特に好きだった神谷浩史は超超売れっ子声優。出演作品はもちろんの事、それらに伴うイベントや歌手活動諸々と、追い始めるとお金の流れが止まる暇がなかった。

だから彼の場合は本当に「近郊の時だけ本気を出す」と決めて活動していた。

…まあそれでもどうしても行きたいものには遠征していましたが。

よく言われる「推しを人質に取られている感覚」はこのとき初めて味わいましたね。

それと同時に、初めてアイドルにもキチンとハマりました。

実を言うと、荒木宏文から上がったあとに一時期AKB48にお試し浸かりしていた時期がありました。

ライブにも連れていってもらったのですが、8番という整理番号で前にいたはずがOvertureで周りのじっとりと湿った汗臭い男オタクたちにもみくちゃにされたのがトラウマで、すぐ上がったのでした。

そんな私がハマったのが、名古屋・栄を拠点に活動するSKE48中西優香ちゃん。

認知をもらいたい、私信が欲しい、そんな邪な心はなく、ただアイドルとしてイキイキと活動している彼女を見ていたかった。

アニメや漫画が大好きで頭も賢い。ダンスも歌もずば抜けて上手いわけでは正直ないけど、曲を理解して懸命に表現に落とし込み、魅せるその姿が大好きだった。栄のサンシャインシアター(当時)にも何度か通った。

もっとガツガツ行けばいいのに!と歯がゆいときもあったけど、それがまた彼女の良さ。

このあたり作中の乃木オタさんの話と重なるところがあって、個別握手会の割り当て時間、設定部数、売上状況、そして総選挙の順位

ありとあらゆるものが数字として出され、内外の評価基準となる。

優香ちゃんが持っている数字は正直低いほうだった。

でも、過去の経験が財布に歯止めをかけ続けた。個別握手は各部2枚まで、近郊会場である時だけ。

総選挙はAKBのCDにお金をかけたくないので買わない

比較的安い、各G公式サイトからの投票だけにする。

その結果ランクインした時にはテレビの前で2年連続で号泣したのをよく覚えてる。

とにかく中西優香という人間が好きで、だからチームSが好きでSKE48も好きというつながり方だった。

でも、優香ちゃんのことは好きでも変わってゆくSKE48を取り巻く環境には次第についていけなくなってフェードアウト。6期加入くらいからだった気がする。

そして2015年3月31日。中西優香SKE48を卒業。

と同時に私も完全に卒業しました。4年弱。浪費といえるほどお金をかけていないのですが。

中西優香ちゃんと並行して…

私ずっと何かと何かを並行してお金かけてるな…まとめてて初めて気が付いた。

ゲキレンジャーくらいからニチアサ、日曜の朝にテレビ朝日系列で放送している特撮作品をずっと見ていまして、好きな作品にはそれなりにお金をかけていました。

1回200円のガチャガチャは見つけ次第回す、地方のヒーローショーにも行きその施設内でちゃんとお金を使う活動、おもちゃは手を出さないでいますが、季節ごとの映画も行き、チャンスがあれば舞台挨拶、そしてシリーズ終了後に役者が全国を回るツアー

スーパー戦隊の時はそれにプラスして、秋口と放送終了直前から始まる素顔の戦士公演(変身前の役者が出るヒーローショー)にも行く。

作中の丹羽庭先生が特撮に浪費する女として寄稿されていましたが、あれよりもライトに1年通してなんかしらのお金をかけ続けています。

1回1回がそれまでと比べると小口なのが特徴で、いくら使っているのかわからなくなってきます。特にハマると関連書籍まで追い始めるので危険です。

放送は基本無料でも、雑誌や映像媒体は毎月必ずリリースされるのが特撮です。

約1年半、下手に人気のシリーズだとあやかり引っ張り商法が始まるので数年。

考えてみると一番恐ろしい分野でしたね。これは今も継続していますが、声優と一緒で年々浅くなったり深くなったりを繰り返します。2016/2017年はやや深め。

 

荒木宏文から上がってから優香ちゃんが卒業するまでの約6年。

オタクとしては比較的落ち着いたお金のかけ方をして楽しんでいたように思います。

落ち着いてはいたけど、元の稼ぎが少ない分出ていく金額はそこそこだったので貯金は同年代と比べると恥ずかしいほど少ないです。

今は、冒頭と先のエントリーにある名古屋のアイドルグループ、BOYS AND MENにちょろちょろとお金をかけているところです。

名古屋を拠点にしてるから距離もあるし…と思っていたのが甘くて、酷かった時と比べたら何もかもが半額程度。東京まで行かなくても会えるし、CDのリリースとなるとそこそこの頻度で近くまで来てくれます。

しかもどすけべは今、1人暮らしです。自由が利きまくりなので、少し遅い時間からのイベントであれば定時まで仕事をしてから新幹線に飛び乗って参加して、また新幹線に乗って帰り、翌日また普通に仕事。

そういうことが気軽にできてしまうほどよい距離。魔都・名古屋。

プレゼントが今は禁止されているのでお金をかけられるのはCDやDVD、その他関連するグッズなど。

イベントも豊富にある。その会場で購入すれば1000円毎に1回握手が出来るし、3000円毎に1回2ショットも撮れる。最近は単価が上がってきてるけど、その場ですぐにリターンがあります。

さらに、「名古屋の町おこしお兄さん」を自称しているだけあって、割と簡単に会えるし、会える頻度も多いし、何より距離感がとても近いので認知をもらうのも簡単なのが特徴かもしれないです。

距離感が近いが故に、距離感を勘違いした頭のおかしいファンが多少なりともいてるのも事実ですが…あとどんな対応をされたとかのマウントの取り合いかけあいがすごい。とても疲れます。

この辺は若手俳優、地下声優界隈に通じるところがあるのかもしれません。

でも、私は積まないオタクなので自分が楽しめる範囲だけの枚数でとどめてます。

グループのため、推しのため、とか言いだすとキリがないので。

とか言いつつも、最新のは結局家に最大30枚弱ありました。今は配布作戦中なので減ってきてはいます。ほら、アイドルのCDは3パック1セットのハムみたいなもんじゃないですか(©トクサツガガガ/北代さん)

推しは勇翔くん(ゆうひくん、担当カラーは白と紺)なのですが、いつもは控えめにして、彼がグループ外でお仕事をする時だけは惜しまずにお金をかけるようにしています。

事務所が推さないなら外の偉い人たちからたくさん声がかかるように数字を残していく。これです。

握手や2ショットでの彼の列は正直短いです。そこは申し訳ない。でもそれを伸ばすのはオタクの財力より彼自身にかかっている。

なので毎度毎度短いと嘆き、とってもいいぞ!と魅力を伝える(笑)オタクが私は大嫌いです。

また話が逸れました。

 

やれる範囲内でしかお金をかけない楽しみ方は「浪費」ではないかもしれないけど

本質的な生命の維持に必要かといわれるとそうではないから「浪費」にあたるのかもしれない。

それでも自分が稼いだお金を工面しながら、好きなことにお金を使いながら生きることはとても楽しいです。

でも、せめて同年代と肩を並べられるくらいには貯蓄を増やさなければいけないと感じる立秋すぎなのでした。

 

浪費図鑑、とても身につまされますが、とてもおもしろい一冊でした。

あとはロフトプラスワンでのイベントページを残しているので今日中に読み切ろうと思います。